福祉労働研究

 福祉の職場の給与は決して高いものではありません。医療や教育といった「人間」を対象とする他職種の労働条件と比較しても相対的に低いといえます。また、休みも自由にとることができず、長時間のサービス労働、チームワークを必要とする仕事であるために職場内における人間関係のストレスなど、労働条件は劣悪なものとなっています。

 また、国家資格である「社会福祉士」や「介護福祉士」を持っているからといっても必ずしも待遇の向上つながっているわけでもありません。

 「ノーマライゼーション」や「権利としての福祉」といった理念や言葉はかなり浸透してきており、福祉サービス利用者に対する権利意識はかなり向上したように思えます。

 一方で、「愛」や「奉仕」、「自己犠牲」で形容される社会福祉職自身の問題、つまり、「福祉・介護で働く人の問題」についても考えていかなければ、本当に充実した「福祉社会」にはならないのではないかと思います。


【私の著書(福祉労働関係)】

 

最近でこそ、その劣悪な就労実態による人材不足が社会問題化している介護労働者問題はこれまで実はそれほど語られてきませんでした。

『葛藤する福祉現場 -福祉の理想と現実30話』(本の泉社)では、私が高齢者福祉施設などで働いていた時の経験をメールマガジンとして配信していたものに加筆修正を加えたものです。もう10年以上前に書いた本ですが、その実態はほとんど変わっていないといえます。

また、『介護労働者問題がなぜ語られてこなかったのか』(本の泉社)では、その理由について私なりに考えてみたものです。

在庫がまだありますのでお問い合わせください。

【福祉・介護労働を考えるためのLINK】

一人でも加盟できる労働組合全国福祉保育労働組合

民間企業介護事業に携わっている人たちの労働組合日本介護クラフトユニオン

介護労働条件の改善に努める財団法人 介護労働安定センター

介護労働者の待遇改善を求めて署名運動を展開したNPO法人 高齢社会をよくする女性の会

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